田中将介

-tanaka masayuki-

カンボジア情勢について個人的な思いを寄せる

カンボジア

報道にもあった通り、カンボジアの選挙は、与党が圧勝。



全議席をとるのではないかという声があがっている。



一党独裁に磨きがかかった。
どうして、「ああ、暴動も何事もなく終わってよかった」
「静かに終わりました」と言えるのだろうか。



特に現地在住者からそうした声が出ると、落胆する。
正直、悔しくて悔しくてたまらない。
「だから言ったじゃないか」と叫びたくなる。



昔から、私がカンボジアの政治についてSNSで発信すると、在住者からすごく嫌な感じで、
ケチをつけられたことを、いまだに覚えている。



「裏どりしてから言え」「うそつくな」「そんな事実はない」
在住者にとって、カンボジアに人が来てもらえなくなることは、ビジネスとして致命的になる。
反論したい気持ちもわかる。



けれど、国が滅びてしまえば、あなたたちはもうビジネスできないよ?
そう思った。
滅びる?そんなわけないだろ。僕もそう思っていた。
けれど、カンボジア人の友人は泣いていた。
「私たちの国がなくなっちゃうよ」って。



私は決してカンボジアを貶めようとしていたわけじゃない。
何年にも積み重なるひどい事実が、やがて表になり、取り返しのつかないことになる。
そんな危機感から、必死で、数年間訴えてきたつもりだった。



なぜなら、僕は資料を読み込み、カンボジア人の涙を見て、声を聞くために、自腹を切って何度も何度も足を運び、ごきぶりたちとともに、駆けずりまわっていたから。
そうして掴んだ事実や情報は安くない。
それを適当と言われたら、腹がたつ。



だが、時は過ぎた。もう反論などできない。この選挙までの道のりで起きた事実に。
ようやく社会が取り上げ、その危機感は伝わり始めてきた。
今回の選挙が行われる前に、いかにひどいことが起きたか、身をもって知っただろう。
もし、これで、落ち着いたと言えるものならば、人間失格だと思う。



7月29日、カンボジア人は口を揃えて「民主主義が死んだ日」と言った。
米国は、一部のカンボジア人の入国を拒否することを決めた。
EUは輸出入、貿易を停止することを検討している。
こうなれば、一大産業である衣類を輸出する相手がなくなり、国民の多くが職を失うだろう。
これでも、「何事もなくてよかった」と言えるのか。
あなたたちは、日本に帰ればいいもの。気楽だよね。



1992〜3年、命をかけてカンボジアという国を復興させた日本。尊い命がなくなった。
亡くなった彼らは、こんな国のために、尽力したのだろうか。



こんな未来を期待していたのだろうか。
多くの日本人が、いまだにお金の支援を続けている。
いったいどこにお金が入っているのか。わかってやっているのか?
私は、正直絶望している。もうこの国にできることはない。



しかしなにより絶望しているのはカンボジア人、当事者たちである。
この国には「希望がない」



いったい、私に、何ができるというのだろうか。



でも、好きな国であることに変わりはない。
生涯関わり続ける場所である。
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