田中将介

-tanaka masayuki-

カンボジアにきたもう一つの理由

コラム

毎年訪れているカンボジアでは、今年、大きな選挙があった。
歴史的転換点となる可能性のあったこの日を楽しみに、私は取材を続けていた。
しかし、結局は、政権交代が起こりえない状況となってしまった。
カンボジアの国民同様、私も意気消沈した。

だから、カンボジアでは特に何もしなかった。
あえて、何もしない時間をつくりたかった。

そうして思う。改めて。

「死ぬほど働いてやるぞ」

日本では、1日を楽しんでいない自分がいた。1日を大切にしていない自分がいた。
だから、ここにきて、全てをリセットしたかった。
いつまでも選挙のことを引きずっている場合ではないぞ、と。
もうお前は何者でもないんだぞ、と。

結局、この国にくると、いつも思う。
私は、何もできないのだ、と。果たして何ができるのだ、と。

ここにきて、忘れていた気持ちを思い出した。
・親をカンボジアに連れて行くということ。
・好きな人たちとここにきたいということ。
・カフェが死ぬほど好きだということ。

カンボジアにみんなを連れて行きたい。
それだけ僕が大好きなカフェがあり、レストランがあり、バーがあるから。
だから、いつも探っている。
この場所で、何かできないのだろうか、と。
すぐやろうと思えばできる。
けれど、みんなと同じようなことをやっていれば、同じように失敗するし、何も変わらない。

雇用を生むなどという耳障りのよいことばではいけない。

そこで働いた人がどれだけ不幸になったか。
私は目の当たりにしてきた。
カンボジアの人が本当に幸せだと思ってもらえる場所がよい。

だから、飲食は違う気がする。飲食なら日本で。カンボジアはあまりにいいレストランが多いからだ。
カンボジアの方が、みんなをおもてなしできる。

スタディーツアーをやりたかったことを思い出した。
カンボジアを合宿地に。海外研修とかもいいね。

夢を語り合う場所。最高に青臭いけど、そんな機会、日本ではない。あったとしても異文化に触れた状態とはまた違う。

DMMが、スタディーツアー型事業を始めるとか。
全部無料のスタディツアーとかもいいね。

日本に帰ったら死ぬほど働こう。死ぬほど、価値を提供しよう。
何が価値か、常に考えよう。
自分が提供できる価値を惜しみなく。

自分は何のノウハウを提供できるのだろう?

5年前を思い出す。

あの頃の自分は、何の経験も成し遂げたこともなかった。
仕事のやり方も全く知らなかったし、学べなかった。
でも、毎日がとにかく楽しかった。
いつも笑っていた。
カンボジアの大学にも通って、英語もしてな。
シェムリアップは、本当に、思い出の場所だ。

あの頃はビジネスをやりたいとも、ジャーナリストになりたいとも思っていなかった。
カンボジアに住んで、何ができるかわからないけれど、仕事をしたい。
この場所で経験を積みたいと思っていた。

海外、特にカンボジアで働けば、自分の経験値がそれだけで上がると思っていた。
でも、そんなことはなかった。

ただ、今は働いて良かったと思う。
死ぬほど、この場所が好きなんだと思う。

できることなら、毎日、こっちで、カフェで、稼ぎながら、ゆっくりしたい。

でも、自分には仕事を作り出せるだけの能力がない。
カフェにいても、パソコン一つで稼ぎ出すことができていない。
でも、やっぱり東京が好き。
くるのは、たまにでいい。でもこっちでも、ちょっと仕事すれば、お金は大丈夫というレベルにもっていきたい。

カンボジアの人に協力してもらえるようなことってなんだろう。

リラックスできる場所つくりたい日本に。
だって落ち着かないもん。リラックスできる場所こそ、イノベーションをうむし。
やっぱり、グーグルみたいなオフィスをつくればいいんだ。

日本初の大手メディアをカンボジアでつくれないかな。
カンボジアデイリー日本版。
新聞社をつくる。インパクトは大きそう。本田圭佑から出資を受けて。

まさに、「ジャーナリズム復活」だね。

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