田中将介

-tanaka masayuki-

スペンド・シフト ― <希望>をもたらす消費 ジョン・ガーズマ,マイケル・ダントニオ

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希望をもたらす消費の在り方

 

2008年のリーマンショック以降、アメリカでは、市民の消費行動が変わってきたという。
日本では東日本大震災以降変わってきたと言われており、確かに、社会貢献したい若者、大人たち、そして老人たちが増えてきている。

 

 

未曾有の経済危機を境に劇的に変化した消費行動の背後にある価値観に光を当てる。

 

 

本分では、お金の使い方の変化を鮮明に描いている。
物を買わなくなったのではないと断言している。

 

 

 

希少な「購買力」を「投票権」のように行使して、
社会に希望をもたらし、人の絆を強めるようなモノやサービスを支援することも覚えた。

 

 

まさに、私たち誰もが行う消費行動は、選挙の一票と同じなのだ。
どの企業に投票するか、それとも投票しないのか。

 

コンシャスコンシューマーの増加で、企業のマーケティングに変化が

 

 

「宣伝に踊らされてお金を落とす」移り気で受身のかつての消費者ではなく、
「自分の意思で目的をもって対価を払う」能動的で思慮深い新しい消費者の姿が、
著者らが2年をかけて全米をくまなく歩いて調査した数々の事例から浮かび上がる。

 

「意志をもってお買い物をする」ことは、環境のためだけではなく、自分のためでもある。
レジ袋をもらわずにエコバックを持ち歩く。それで買い物をするだけで、気持ちのよいもの。
これがコンシャスコンシューマーである。
コンシャスコンシューマーが増え、企業が盛んにCSR(Corporate Social Responsibility):企業の社会的責任に取り組み始めた。

 

消費者が企業を変える。消費者の力を計り知れない。そんなことを教えてくれる一冊である。

 

スペンド・シフト(消費の変化)

 

・自分を飾るより⇒自分を賢くするためにお金を使う。
・ただ安く買うより⇒地域が潤うようにお金を使う。
・モノを手に入れるより⇒絆を強めるためにお金を使う。
・有名企業でなくても⇒信頼できる企業から買う。
・消費するだけでなく⇒自ら創造する人になる。

 

著者紹介

 

ジョン・ガーズマ(John Gerzema)
ヤング&ルビカムのチーフ・インサイト・オフィサーにして、世界的に活躍する
消費者行動の研究家。ブランド・アセット・コンサルティング社長として、消費者
の価値観やニーズの変化をデータで分析し、企業の適応を支援している。主な著
書に、アマゾンのビジネス書部門、およびビジネスウィークでベストセラーにラ
ンクインしたBrand Bubble (未訳)がある。毎年各分野の第一人者
が集まるTEDカンファレンスの講演者としても人気が高い。

 

マイケル・ダントニオ
Michael D’Antonio
フリーランス・ライター。プルトニウム汚染の脅威を追及した『アトミック・ハーベスト』(小学館)、感染症の恐怖を描いた『蚊・ウイルスの運び屋』(共著、ヴィレッジブックス)
をはじめ、10冊以上の本を出版。Newsdayの記者時代に、ピュリツアー賞を受賞している。

 

有賀裕子
Yuko Aruga
東京大学法学部卒業。ロンドン・ビジネススクール経営学修士(MBA)。通信会社勤務を経て翻訳に携わる。訳書に『持続可能な未来へ』『ポールソン回顧録』(日本経済新聞出版社)、
『ブルー・オーシャン戦略』(ランダムハウス講談社)、『マネジメント I~Ⅳ』(日経BP社)、
『トレードオフ』(プレジデント社)
ほか多数。

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